高度なTCPトランザクション解析は、ICQチャットモニタリング機能とともに、Capsa に装備された新機能です。TCP(Transmission Control Protocol:伝送制御プロトコル)は、信頼性の高い接続指向型プロトコルとして設計されていますが、認証を用いて、すべての単一のビットが、受信者に配信されるようにします。TCPのいくつかの機能を、ネットワーク 解析に利用することができます。特に、ネットワークの応答が遅い場合のトラブルシューティングに利用することができます。TCPトランザクションパターンを解析することで、以下の内容を取得することができます:

  1. クライアントとサーバーが、TCPを使用してデータを交換する方法
  2. サーバー、クライアント、またはネットワーク自体のいずれが、遅い応答を引き起こしているのか。
  3. パケット損失または再伝送の有無
  4. 各リクエストの意図

ネットワーク解析とネットワークのトラブルシューティングについては、TCPパケットにより、 ネットワークが遅くなった場合のトラブルシューティングに役立つ情報を提供します。特に、ウェブサイトの応答が遅い場合、遅いCRMトランザクション処理や、ダウンロードまたはアップロードが遅い場合などに役立つ情報を提供します。ネットワークが遅い問題を解決するための最初のステップは、クライアント、サーバー、またはネットワーク自体のいずれが、遅い応答を引き起こしているのか見当をつけることです。Capsa のTCPフロー 解析ウィンドウは、クライアントとサーバー間のリクエスト数と応答数の頻度に関する詳細、各トランザクションにおける時間遅延に関する詳細、およびトランザクションで運ぶデータ量の大きさに関する詳細を提供します。それらすべてが、ダイアグラム(図式)にはっきりと示されています(以下の図)。

(TCPフロー解析ウィンドウ

TCPフロー解析ウィンドウを開く

TCPフロー解析ウィンドウは、TCP会話に基づいています。メインユーザーインタフェースのTCP会話ビューの、任意のTCP会話項目をクリックして、TCPフロー 解析ウィンドウを開くことができます。

TCPフロー解析ウィンドウの上部にリストがあり、すべてのトランザクションがそのリストにリストアップされています。パケット数のカウント、バイト数、期間、再伝送パケット数のカウントなどを確認することができます。以下の、トランザクションシーケンスダイアグラムに、さらなる詳細情報が表示されます。矢印によって、クライアントとサーバー間で、パケットがどのように変動するのかが示されています。これにより、トランザクションがどのように行われるのか理解しやすくなります。シーケンス番号と認証番号を確認し、それによって、次のシーケンス番号も同様に解明します。また、デルタ時間により、各パケット間で要する時間間隔が示されているため、受信者が素早く応答しているか、どちら側の応答が遅いのか、知ることができます。各トランザクションによって運ばれているデータ量も示されています。さらに、トランザクションが HTTPトランザクションである場合、コマンド名を確認し、どのページがリクエストされ、クライアントがどのデータをサーバーに送信するのか確認することができます。

トランザクションサマリータブは、このTCPフロー統計を提示します。これは、レポートを作成するのに役立ちます。左側に、30以上の統計が含まれています。右側には、円グラフがあり、トランザクション処理中に、各アクションタイプが要した時間が示されています。

クライアント/サーバー/ネットワーク、この中のいずれが、遅延を引き起こしているのか

TCPフロー解析ウィンドウで、最初に3つのパケット(SYNパケット、SYN-ACKパケット、ACKパケットの順)を送信する、スリーウェイハンドシェイクで常に通信を開始して、接続を確立することができます。SYN-ACKパケットによって、SYNパケットとこの SYN-ACKパケット間のデルタ時間が分かり、SYNパケットがサーバーに素早く到着し、サーバーが効率的に応答しているかが分かります。例えば、クライアント側からキャプチャする場合、クライアントが、SYNをサーバーに送信し、サーバーが応答するまで、500ミリ秒または1秒も要していることが判明し(両者間のデルタ時間)、クライアント側の問題ではないことが分かります。

クライアントは、応答が遅い問題に対して責任がありません

従って、次に、ネットワークまたはサーバーの、どちらの問題なのか、見当をつける必要があります。サーバー側からキャプチャする場合、正反対の回答が出ます。それゆえ、遅延に対する責任の所在を明らかにするために、デルタ時間が役立ちます。再伝送パケットにも着目する必要があります。再伝送パケットによって、ネットワークが不安定でパケットをどこかに落としていることが分かります。その場所は定かではありませんが、それがネットワークだと判明しているため、解明することが重要です。

再伝送容量が多いと、ネットワークパフォーマンスが悪いということになります

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